骨折の話④

2018年5月18日 ケガ, しみずばし, ブログ, 骨折

こんにちは。

しみずばし鍼灸整骨院の杉山です。

だんだんと気温も上がってきました。

寒暖差も落ち着いてきて

気温の上がる日が増えてきましたね。

夏の前に梅雨があることを考えると

気分は憂鬱です(+_+)

自分は梅雨時が苦手なもので…。

骨癒合の条件

前回は骨折した骨は

”どのように修復されていくのか?”を

簡単に説明させていただきました。

 

今回は、その骨折した骨が

くっついて治る(癒合する)ために

良い条件(好適条件)悪い条件(不適条件)があることを

簡単に説明させていただきます。

 

骨には筋肉や靭帯、軟骨などが

付着する部分があります。

骨折した部分によって

いろんな力が働くことがあります。

 

骨癒合に好適な条件

骨折の治癒に良い影響を与える条件は

 

・ 折れた骨の両骨片の血行が良好な場合

 

・ 骨折部にかかる力がすべて圧迫力で、せん断力(ずらす力)が無い場合

 

・ 骨折した部分が噛み合っている場合(噛合骨折)

 

・ 骨折面が広い場合(斜骨折、ラセン骨折)

 

・ 年齢が若い場合

 

・ 骨疾患や全身疾患の無い場合

 

などがあげられます。

その他に、栄養状態が良いのも

好適な条件に入ってきます。

 

骨癒合に不適な条件

逆に骨折の治癒に悪い条件となるものは

 

・ 軟部組織(筋膜、靭帯、腱など)の損傷や欠損が酷い場合

 

・ 骨折部の血腫が消失してる場合

 

・ 骨折している部分が広く離れてしまっている場合

 

・ 骨折部に屈曲力、牽引力、回転力のような力が作用している場合

 

・ 高度な粉砕骨折の場合

 

・ 高齢者、および栄養状態が不良な場合

 

などがあげられます。

その他には、開放骨折により

細菌感染がある場合も不適な条件の

ひとつになります。

 

このように、良い条件、悪い条件があります。

良い条件が活かされて

悪い条件が除去されることにより

骨折の治癒に繋がっていきます。

 

何回かに分け、骨、骨折の話をしてきました。

簡単な説明なので、治癒過程ではもっと

複雑な説明をしなければならない部分も

多々出てきます。

 

治るとは分かっていても

最初の処置が大事になってきます。

「折れたかも」と思ったら

速やかに専門機関の受診をお願いします。