骨折の話④
こんにちは。
しみずばし鍼灸整骨院の杉山です。
だんだんと気温も上がってきました。
寒暖差も落ち着いてきて
気温の上がる日が増えてきましたね。
夏の前に梅雨があることを考えると
気分は憂鬱です(+_+)
自分は梅雨時が苦手なもので…。
骨癒合の条件
前回は骨折した骨は
”どのように修復されていくのか?”を
簡単に説明させていただきました。
今回は、その骨折した骨が
くっついて治る(癒合する)ために
良い条件(好適条件)と悪い条件(不適条件)があることを
簡単に説明させていただきます。
骨には筋肉や靭帯、軟骨などが
付着する部分があります。
骨折した部分によって
いろんな力が働くことがあります。
骨癒合に好適な条件
骨折の治癒に良い影響を与える条件は
・ 折れた骨の両骨片の血行が良好な場合
・ 骨折部にかかる力がすべて圧迫力で、せん断力(ずらす力)が無い場合
・ 骨折した部分が噛み合っている場合(噛合骨折)
・ 骨折面が広い場合(斜骨折、ラセン骨折)
・ 年齢が若い場合
・ 骨疾患や全身疾患の無い場合
などがあげられます。
その他に、栄養状態が良いのも
好適な条件に入ってきます。
骨癒合に不適な条件
逆に骨折の治癒に悪い条件となるものは
・ 軟部組織(筋膜、靭帯、腱など)の損傷や欠損が酷い場合
・ 骨折部の血腫が消失してる場合
・ 骨折している部分が広く離れてしまっている場合
・ 骨折部に屈曲力、牽引力、回転力のような力が作用している場合
・ 高度な粉砕骨折の場合
・ 高齢者、および栄養状態が不良な場合
などがあげられます。
その他には、開放骨折により
細菌感染がある場合も不適な条件の
ひとつになります。
このように、良い条件、悪い条件があります。
良い条件が活かされて
悪い条件が除去されることにより
骨折の治癒に繋がっていきます。
何回かに分け、骨、骨折の話をしてきました。
簡単な説明なので、治癒過程ではもっと
複雑な説明をしなければならない部分も
多々出てきます。
治るとは分かっていても
最初の処置が大事になってきます。
「折れたかも」と思ったら
速やかに専門機関の受診をお願いします。